演じることの有効性
図書館で読んだ本から雑感。
療養してすぐの頃、演劇かもしくは、身体表現みたいなものがやりたいなーと思っていて、それはおそらく今の自分ではない自分になりたいと言うような願望も一部あったのかもしれない。
昔、平田オリザさんの演劇ワークショップに聴講生として参加したことがあり、ふと図書館で平田さんの本を手に取った。
演劇ワークショップとは言っても、演劇をつうじたコミニケーションの話。「演劇を通じてコミニケーション能力を養うための指導法を教える」と。平田さん曰く「メタ・ワークショップ」と言うものであった。
例えば最初のワークとして、目に見えないボールを二人一組でキャッチボールする。投げ方のバリエーションを工夫したり、受け取り方や、投げるとき受け取るときに効果音を付けてみる。エネルギーが動く。
この本の内容も非常にそれの事例紹介に近いもの。面白い。(なるほど、私はエネルギーが動くのを感じるのが好きなんだな)
ストレス耐性を養う試みの1つとして、鏡に向かって自分の肯定する言葉を投げかけたり、断るのが苦手な人が断り文句を口に出す練習をするというのがある。自分の体を通じて表現されたものは、再現しやすい。
私のように思考が先行する人間にとっては、行動が先行し思考を作っていくと言う営み自体が非常に面白く感じる。
ここ数日、家から出ずヒゲもボーボーなので(それはそれで、そんな自分にウンザリすることもあるのだけど、天才子役と言われたのに今や落ち目に差し掛かった年齢そこそこの下積み俳優の人生を演じていることにしてみたら、面白い気がしてきた)、今日は時間にとらわれずに過ごすビジネスマンにでもなった気持ちで過ごしてみようかなと思う。
とりあえずヒゲを剃る。